さて、大きな舞台幕の制作風景の続きです。
防染糊の工程が終わり、次の工程はいよいよ色を入れていきますが、
その前に染料を希望の色で必要分作っておかなければなりません。染料を希望の色に作るには、ある程度CMYKの概念と経験、あとは勘の部分も重要になってきます。まったく同じ配合で染料を作っても100%同じ色には100%ならないのです。
それは、気温や湿度による乾きの具合、染料の塗りこみ具合などによっても左右されてしまうから。
今回は大変大きな幕なので、縦横の巾を出すのに、数枚の生地を繋ぎ合わせなくてはなりません。
つまり、隣り合う色同士に差があっては違和感を感じてまいます。
また、各所ぼかしを多様しているうえに、色数も多くさらに難易度を高めております。
その分、出来上がりは、かなり色鮮やかで豪華な幕が出来ることだと思います。